某医療機関での日常

現代医科学恋愛ファンタジーというわけのわからないジャンルの創作文置き場。 小説というカタチを成していないので読むのにいろいろと不親切。たまにR18。 初めての方は「世界観・登場人物紹介」カテゴリを一読の上でお読みください。

大学での了

了「はあっ…う…もう…やめ…」

(某県内医療福祉大学 ノン☆ストップ創作サークル サークル室)

G「録音できてんだろうな?」

H「ばっちりだぜ」

I「ポコポコ動画に上げようぜ」

了「それだけは…それだけは……!!」

了は、某県立中央男子高出身の面々からセクハラを受けていた。

?「たのもーう!!」

引き戸がガラっと開き、ひとりの女子生徒が現れた。

黒髪のショートカットにGカップのバスト、

柔道空手有段者の彼女は…

G「斎藤優!!」

H「まずいぞ、逃げろ!!」

I「オレたちなんにもしてませんから!!」

『斎藤優』と呼ばれた彼女は、逃げる3人を尻目に

つかつかと了の元へ歩み寄る。

了「斎藤…」

優「だから優でいいって言ってんじゃん」

斎藤優。

その魅惑的なボディラインのせいで、男子生徒から

性的な目で見られることの多かった彼女は

意にそぐわない相手は残らず締め落としてきた。

爆発物としてのセクシーダイナマイトと学内では有名だった。

優と了は同じノン☆ストップ創作サークルに所属しており、

優は生徒の製作物を楽しみ、自分では作らない。

了は粘土をこねていたが、自身がこねくりまわされることも多々あった。

優「もう、我慢の限界なのだよ」

了「何が?」

優「私以外の人間にあのような声を聴かせるな」

了「!?」

優は部屋に二人のほかに誰もいないことを確かめると、

軽く背伸びして了の頬に口づけた。

了「さいt…」

優「優」

了「ゆ、優…お前は気持ち悪いと思わないのか?男がこんな…」

サークルメンバー全員の前でセクハラされたことも多々あった。

この大学でも了の体質は周知の事実だった。

学校祭の出し物にしようという話もあったくらいだ。

優「色っぽくていいと思う」

了「いろ…」

優「もう一度言う。私以外の人間にあのような声を聴かせるな。

  これからは中畑にセクハラしようとする者全員を締め落とす」

独占欲。過剰防衛。

すべては優の愛情表現だった。

了「ええと…『私以外に』ということは…」

優「私だけが聴くのだ」

了「結局聴くのかよ!!まあ…でも…うん…その…あれだ」

優「はっきりしたまえ」

了「ならオレも了でいいや」

それは承諾だった。

あのような声を優に対してだけ、聴かせる。

それは男女の契約と言っても過言ではないだろう。

だが、了はあっさり了解した。

了の体質は、そのまま了のコンプレックスだった。

それを受け入れてくれる女性がいるのなら、こんなに嬉しいことはない。

優「了」

了「はい?」

優「私と付き合って。できれば結婚して」

了「け、結婚!?」

話が飛躍しすぎていると了は感じたが、

了「わかった」

了はまたもあっさりと了解した。

優は大学1年にして処女だった。

誰も優を組み倒せなかった。

優の性感帯は聴覚がメインだ。

男の喘ぎ声は、優の性感帯を刺激する最も有効な方法だった。

よくボーイズラブCDを聴きながらひとり、自慰行為にふけったものだった。

それが今、目の前にある。

それも、自慰ではなく肉体を持った相手だ。

これを逃す手はない。優はそう思ったのだ。

優「決まりね!このまま学生結婚キメちゃう?」

了「それはさすがに」

優「ルームシェアしよ!」

了「そ、それは…いいんかな…」

優「私がいいって言ってるんだからいいの」

優は押しが強い。

了「わかった。そのほうが家賃も浮くしな。

でも済むのはオレのアパートにしてくれ」

優「なんで?」

了「軽防音構造だから」

優「wwwwwわかったwwww」

優の両親は最初は渋っていたものの、将来

看護師の優が言語聴覚士と結婚できるならと、同居を認めた。

ただし、卒業したらすぐに結婚するようにとのことだった。

(後日 某県内郊外 医療福祉大学近くのアパート)

了「散らかってるけどごめんな」

優「ぜんっぜん散らかってないよ!」

優は了の部屋に引っ越してきた。

家電などは優の部屋に備え付けだったので持ってきていない。

服や本、CDなど優の私物が大半だった。

了「教授の特別教室…?」

優「あ、それBLCD」

了「絵もないし、そんな風に見えないな」

優「聴いてみる?」

了「興味ないです…」

エロ声は自分ので聴き飽きているのであった。

ダイニングキッチンと洋室、風呂、トイレの揃ったアパートで

洋室が軽防音になっている。

洋室にはシングルベッドが置いてある。

了「ベッド買い替えなきゃかこれ」

優「いいっていいって、私立大だしお金かかるでしょ」

了の家は父の退職金が大量に出て、学費には余裕があった。

優の家は自営業だ。いわゆる「八百屋」というものである。

地域に密着した商売で、駐車場もあり、繁盛している。

学費も心配ないと言えた。

それでもあえて優がシングルベッドでいいと言ったのは、

了にセクハラしやすいからである。

優「了って男子校卒なんでしょ?」

了「そうだけど」

優「…童貞?」

了「…………はい…」

了が恥ずかしそうにうつむいて答える。

耳まで真っ赤だ。

優「私も処女だよ」

了「うええ!?モテそうなのに!?」

優「実際モテたけど、了みたいに好みの相手がいなかったのよ」

了「オレみたいなのそうそういないと思うぞ…」

優「私はラッキーガールね」

優はウインクして見せた。

こうして了と優は同居を始めた。

結婚を前提に付き合っていることも公表した。

優は了に言ったとおり、スタイルのいい優と結婚することになった

了へのやっかみでセクハラしようとする輩を片っ端から締め落とした。

理由がなんであろうと了にセクハラしようとする人間は締め落とした。

しかし。

アパートで優は毎晩のように了をもみくちゃにした。

お互いの処女童貞喪失はそう遠くなかった。

優「さあ、今日はどんな鳴き声を聞かせてくれるのかな…??」