某医療機関での日常

現代医科学恋愛ファンタジーというわけのわからないジャンルの創作文置き場。 小説というカタチを成していないので読むのにいろいろと不親切。たまにR18。 初めての方は「世界観・登場人物紹介」カテゴリを一読の上でお読みください。

有頂天高原旅行記 5

(有頂天高原 アルパカパーク)

鈴「すごい!みんな名前がついてますよ!」

完「こんなにたくさんいて、把握できるんですかね…」

係員「花ちゃんの撮影会はじまりまーす」

花ちゃんというのは、

以前繊維会社のTVCMで人気を博したアルパカである。

「ニラパケッソ」という謎の掛け声で人気である。

鈴「わあーもっふもふ~!!」

完(さすがにほかのアルパカとは手入れが違う)

係員「シャッター押しましょうか?」

鈴「はい!」

完と鈴は花ちゃんをはさんでポーズをとった。

完「餌付けもできるようですよ」

鈴「中には入れないんですね…」

完「入ったら大変なことになりますよ」

鈴「唾かけられるんでしたっけ」

実際、アルパカ同士で唾のかけあいが起こっていた。

完「この中を餌付けするのは勇気がいりますね…」

鈴「そっとこのへんから見守ることにしましょうか…」

店員「かき氷いかがですか~」

完「かき氷食べます?あそこのベンチで」

鈴「はい!」

店員「お好みのシロップをかけてどうぞ」

完「自分でやっちゃっていいんですかこれ」

店員「どうぞどうぞ」

完「では僕はイチゴを…草餅さん?」

鈴「う~~~~んどれにしよう……」

鈴は本気で迷っているようだった。

完「僕はイチゴにしますから、他のものにすれば…」

鈴「練乳!練乳にします!練乳だけってだめですか?」

店員「いいですよ~」

完「じゃあ僕も練乳いちごにしようかな…」

夏の風物詩には若干遅れたが、

ふたりはベンチにすわってかき氷を食べることにした。

鈴「練乳オンリーはおいしいんですよぉ」

完「ミルクアイスみたいになりそうですね」

鈴「味見しますか?」

完「では失礼して…」

完は自分のストロースプーンで鈴のかき氷をすくうと

口に含んで味わう。

完「んん~…なんだか懐かしい味がします」

鈴「ですよね!」

完「こっちのイチゴミルクも味見しますか?」

鈴「ありがとうございます!それじゃあ…」

鈴も完にならっていただく。

鈴「ん!イチゴミルク!って感じですね!」

完「かき氷なんて食べるのは久しぶりです」

鈴「私もです~もう感動です~~」

鈴はかき氷に感動していた。

完「時間が余ったのでオルゴール博物館にでも行きますか?」

鈴「オルゴール博物館!?はい!是非!」

(有頂天高原 県道)

完の車の中では、クラシックが流れていた。

鈴「あの…その…」

完「はい?」

鈴「今日は好きにしていいって…」

完「けがはさせないでくださいね」

鈴「そのくらいはわかってます!」

完「それにしても気が早いですね」

鈴「だって…うさぎさんがかわいいから…」

完「草餅さんもおとなしくしていればかわいいですよ」

鈴「どういう意味ですかー?」

完「そのままの意味です」

そんな会話をしているうちに、

完の車はオルゴール博物館に着いた。

(有頂天高原 オルゴール博物館)

鈴「お…おおきい…」

完「グランドピアノかと思ったらこれオルゴールなんですね」

鈴「あれなんて柱時計にしか見えません…」

完「このおおきなテーブルのようなのもオルゴールですね…」

係員「定刻となりましたので、オルゴールを演奏します」

ふたりの他に数人しか客はいない。

係員はオルゴールの説明をし、ネジをまわしてオルゴールを次々と動かす。

オルゴールといっても多種多様で、

中には小さなオーケストラのように見える物もある。

共通しているのは、普段見かけるようなオルゴールよりも

ずっと大きいということだ。

装置が大がかりなぶん、音も多様で迫力がある。

オルゴールの演奏が終わると、博物館の中は静まり返った。

鈴「すごかったですね…」

完「いい時間にこられて良かったですね」

鈴「そうですね。ナイスタイミングです」

完「そろそろ宿に向かいましょうか…」

鈴「えへえへ」

完「草餅さん…破廉恥なこと考えてませんか?」

鈴「え!?いいえぜんぜん!!!」

(有頂天高原 有頂天グランディホテル1025室)

鈴「ベッド広いですね~」

完「大浴場もありますよ、あと貸し切り風呂も」

鈴「貸し切り!?」

完「1時間だけですけどね」

鈴「貸し切り風呂入りたいです!」

完「夕食の後にしましょう」

完は通常運転だった。

夕食後。

完は貸し切り風呂の鍵を借りてきて、風呂の扉を開けた。

鈴「わあ…なんだか洞窟みたいですね…」

完「明かり取りの窓から月あかりがさしていますね」

鈴「本当…すごい…」

完「入りましょうか」

鈴「はい」

なぜか脱衣所では背中合わせの2人だった。

ひとしきり洗いっこして、湯船につかる。

鈴はにこにこしていた。

完「何かいいことでもあったんですか?」

鈴「これからあるんです」

完「よほど楽しみなんですね…」

完は大きくため息をついた。

鈴「嫌なんですか?嫌なんですか!?」

完「嫌とはいいませんが…情技の人ってみんなこうなのかなと…」

鈴「そこは個人差です」

完「本当ですか?」

鈴「はい。のぼせる前にあがりましょう!」

鈴はタオルでガードしたまま湯船から出た。

完もそれに続いた。

完「あんまり乱暴にしないでくださいね…」

鈴「大丈夫です、やさしくします」

髪や体を拭きながらそんな会話をかわす。

完「少し湯疲れしたので休ませてください…」

鈴「えっ、大丈夫ですか?」

完「冷たい水でも飲んで横になっていれば大丈夫です」

鈴「冷たいお水ですね、わかりました」

ふたりはいったん部屋に戻り、鈴が自販機で

ペットボトルの天然水を買ってきた。

鈴「はい、どうぞ」

完「ありがとうございます」

完は天然水をゆっくりと飲んでいる。

柏崎の炭酸水のように一気飲みはしない。

半分ほど飲んだところで、完はベッドに横になった。

鈴「あ、そうだ」

鈴はアルパカパークでもらってきたうちわで

完の顔をあおいだ。

完「ありがとうございます。きもちいいです…」

鈴はそのうち完が眠ってしまうのではないかという

不安にかられた。

そういえばふたりとも髪をかわかしていない。

風呂上がりの浴衣のままで過ごしていた。

鈴「そういえばここ、ホテルなのに浴衣なんですね」

完「温泉のあるホテルは大抵そうだと思いますよ」

完は起きあがった。

完「十分休まりました。ありがとうございます」

鈴「もういいんですか?」

完「髪をかわかさないと」

鈴「そういえばそうですね」

~ドライヤータイム~

完「ホテルのドライヤーって弱いですよね」

鈴「弱いですよね~」

完「さあ…どうぞお好きになさってください」

完はベッドの上に正座してあらぬことを言う。

鈴「そ、そんな覚悟キメなくてもいいですよ、

  リラックスリラックス…」

完「どうせ僕はこれから猛獣鈴さんに喰われる運命…」

鈴「やさしくしますから猛獣って言わないでください~」

そう言いながら鈴は完の浴衣の帯をほどいた。

鈴「そのまま横になってください」

着くずれた浴衣のままで完がベッドによこたわる。

鈴「本当に嫌だったらそう言ってくださいね…」

鈴は完に軽く口づけをした。

完「今くらいのキスなら大歓迎なんですが」

鈴「浅いのがお好きなんですね」

完「深いほうは慣れていないので…」

鈴「じょじょに慣らしていきましょう」

鈴は完にもう一度口づけると、

ゆっくりと舌を完の歯列に這わせた。

鈴「お口…あけてください…」

完「…………」

完が少し口を開けると、鈴は角度を変えて

完の口内に侵入した。

完「ん……んん………」

鈴の唾液が完の口内に甘くとろけた。

鈴は離れ、完は夢をみているような表情を見せた。

完「鈴さん……僕…ここまででいいです……」

鈴「えっ」

完「今すごく満足しています…」

鈴は迷った。

ここでポイントをかせいでおくか、それとも

好きにしていいと言われたからには喰うか。

鈴(く~~、うさぎさんの罪つくり!)

鈴は完に抱きついた。

完「あ……」

鈴「完さんの息子さんこんばんは」

完「こ…こんばんは」

鈴「さわってもいいですか?」

完「……はい…………」

完は恥じらいを見せた。

だが、その表情は鈴の欲情をかきたててしまうのだった。

鈴「下着脱ぎましょうね~」

こうなると仕事だか私事だかわからないのが看護師である。

完の下着は張りつめていた。

それを器用に脱がせる鈴。

鈴「こんばんは~」

鈴は「完の息子さん」にあいさつした。

鈴「いただきまーす」

そして、下から舐めあげたのちに亀頭を口に含んだ。

完「ちょっ…鈴さん……」

鈴は聴く耳を持たない。

飲み込むように完の半身を口で愛撫する。

鈴「んっんっ……んっ…」

完「そんな…そんなにしたら……鈴、さん…」

完は鈴の頭に手を添えた。

それは合図だった。

完「もう……う……鈴さん…!」

鈴「んっ…お口に出してください……」

完「そんな…の…ダメ…ぁ………」

鈴の愛撫は激しかった。

考えている余裕などなかった。

完は勢いよく鈴の口内に熱い精を放った。

鈴はといえば、それをのこさず飲み込んでしまった。

完「鈴さん!大丈夫ですか!?」

鈴「……ごちそうさまでした」

鈴は笑顔で完の視界に戻ってきた。

完「ごちそうさまでしたって…全部飲み込んでしまったんですか?」

鈴「はい」

完「マズかったでしょう」

鈴「苦しょっぱかったです」

鈴は完にまた抱きついた。

鈴「でも満足してるからいいんです」

鈴はおきあがって、洗面所へ向かう。

鈴「ちょっとお口ゆすいできますね」

ひとり呆然とした完を残して鈴は去った。

完(てっきり上に乗られると思ったのに)

そういえばわきの下もくすぐられていない。

鈴は「かわいい鈴さん」でいてくれたのだろうか。

完(猛獣鈴さんに喰われる覚悟してたのに)

鈴が戻ってくる。

鈴「ただいまです」

軽いキスをする。

完はおもむろに自分の浴衣を脱ぎ始めた。

鈴「ど…どうしたんですか」

完「さっきまでので満ち足りましたか?鈴さん…」

鈴(誘い受けー!!)

完「僕は僕なりに覚悟してたんですが、

  それが無駄になったようです」

鈴「いっいえそんな無駄になんか」

鈴(完さん乳首見えてる乳首!)

完「では、悔いの残らないようにしてください」

鈴「う…おさむさん…じゃあ……」

鈴は完の乳首にすいついた。

完「ひゃっ!鈴さんダメですそこはくすぐったい!

  やめてください!あははははは」

鈴「き、気持ちよくないですか?」

完「くすぐったいだけです」

鈴「完さんってふつうの人と感覚がズレてるんですね…」

そう言って鈴は今度は完のわきの下をくすぐりはじめた。

完「あ…」

鈴「気持ちいいんですか?」

完「よくわかりませ…んんっ…はあ…」

鈴「外科医さんが自分の体を把握してないんじゃ」

完「僕は脳外科医です…ふ…ううっ…」

結局その夜鈴は猛獣と化し、

完に二度目の射精を強制するのだった。