某医療機関での日常

現代医科学恋愛ファンタジーというわけのわからないジャンルの創作文置き場。 小説というカタチを成していないので読むのにいろいろと不親切。たまにR18。 初めての方は「世界観・登場人物紹介」カテゴリを一読の上でお読みください。

最終医科学研究所の現実+情技カップルの作戦

「please stop! !! I can't stand it anymore! !! please! !!」
「lopeta! !! En voi enää sietää sitä! !! ole kiltti! !!」
「per favore fermati! !! Non lo sopporto più! !! Per favore! !!」
「paki tigil na! !! Hindi ko na matiis! !! pakiusap! !!」
「やめてくれ!!これ以上耐えられない!!頼むよ!!」

(某県郊外 医療機関礼英 最終医科学研究所 602号室)

卯月「ふっふっふ~ん、このくらいでやめるほど甘くないんだよ
   私ぁね、人間のクズが泣いてわめくのを見るのが大好きなんだ」

死刑確定者への人体実験…それには多大な苦痛を伴う物もある。
しかし、人体実験よりも悲惨なのが心象映像抽出実験だ。
羞恥、恥辱、残虐…あらゆる悲惨な光景が、モニタを通じて
死刑確定者にふりかかる。
実際に起こったものでもないのに、死刑確定者はもだえ苦しむ。

「なあ頼むよおっさん…もうこんなの見たくないんだよ…」
卯月「誰がおっさんだって?もうおじいさんだよ僕ぁ
   卯月所長って呼んでくれたまえよ」
「卯月所長…止めてくれよ…こんな映像もう嫌なんだよ…」
卯月「はあ?クズの分際で良く言えるねえ、一家惨殺しておいて
   正直こんなんじゃぬるま湯だよ。もっときっついのが
   キミの中には眠ってるんじゃないのかねぇ?」
「ひいっ、お助け…!!」
卯月「キミには延々心象映像抽出実験に付き合ってもらうから。
   食事は与えるし風呂にも入れるんだから、御の字だと思いなよ」
「もう嫌だあ~~!!頼むからやめてくれ~~!!!」

卯月は年齢性別国籍あらゆる垣根を越えて、心象映像抽出実験を行う。
みな死刑確定者ばかりだ。悪夢としか言いようがない。

卯月「ふっふ~ん一大ホラー映画として情技に提供しようかな~
   キミのこっぱずかしいアレも、もれなく収録してね~~」
「い~や~だ~~~~~!!!!」


(昼食時 某県郊外 医療機関礼英 第3食堂)

ピアノ「ネーム持ってきたでござる~!!」

ピアノが勢いよく、情技の若手男性陣の座るテーブルへ
紙束を抱えてやってきた。

マカポー「おおっ、できたでござるか」
ピアノ「イテボオールキャラ本、ネーム私、作画マカポー先生で
    出しちゃいますよ~~!!」
マカポー「oh……吾輩イテボはユカリンしか描いたことが
     ないんでござる…!!これは要練習…!!」
青木「っていうかマカポーってユカリンしか描かないよね」
長瀬「確かに。他のキャラ描いてんの見たことない」
ピアノ「マカポー先生のpixi、ユカリン『だけ』ですもんね」
了「マカポー、男描けるのか…??」
マカポー「正直男キャラはピアノに任せたいでござる…」
ピアノ「いいですよ!マカポー先生と私、絵の頭身似てますしね!」
マカポー「もっと言えばユカリン以外のキャラはピアノに…」
ピアノ「ちょwwwそれはいくらなんでもwwwww」
マカポー「浮気はしたくないでござる!!」
ピアノ「!!…わかりました、じゃあユカリンを気合入れて
    描いちゃってくださいね!あ、コミックスーパー使ってますよね?」
マカポー「使ってるガ、それがどうしたん…?」
ピアノ「クラウド機能ついてるんで、共同作業できますよ!!」
マカポー「Oh そういえばそうダッタ…!!」

後日、ピアノはマカポーがアップロードしたフルカラーのユカリンを見て
『オールカラー本にしなきゃいけないのか…!!』と頭を悩ませることになる。

長瀬「今度のイテボ歌ってみた踊ってみたなんだけどさ」
プリモ「はいなんでしょお!」
長瀬「『恋は当日限定』なんてどうよ?」
プリモ「ほろPのユカリンの話題の最新作ですねー!!あれラップパートもあって
    難しそうですけど頑張ります!!」
青木「ほろPはいい曲書くよね」
長瀬「だろ?ノリもいいし、ダンスにはぴったりかと
   和春がこの前イカすビデオカメラ買ってくれたし」
プリモ「かずはる…?」
長瀬「ああ悪い、二宮先生のことだよ 名前で呼び合ってるんだ」
プリモ「長瀬先生と二宮先生がそんな仲に!!フラグですか!?フラグですか!?」
長瀬「いやホモちゃうから…ww」
青木「ロッソ、そういえばめんどくさい歌の2番思い出したんだわ」
ロッソ「何事」
青木「1オクターブ上げて歌ってくれないかな?」
ロッソ「ちなみにどんな…」
青木「書いてきた」

-----------

 なんでまたそこでスネてんの
 (だってだってでもでもだって)
 そんなめんどくさいオトコ連れて
 (だってだって好きなんだもん)

 そんなめんどくさいオトコ捨てて
 さっさとあっちに行っちゃえよ
 ムシが良すぎ 都合が良すぎ
 僕は君の人形じゃないよ☆

 さっさとあっち行っちゃえよ
 かわいい君のことだから
 候補はいくらでもいるんでしょ

 めんどくさい めんどくさい
 めんどくさいオトコがめんどくさい
 めんどくさい めんどくさい
 めんどくさい彼女がめんどくさい!!

-------------

ロッソ「1番も2番も男の人が歌う向けの歌詞じゃ…??」
青木「そこをなんとか!」
ロッソ「ん~…青木先生がそこまで言うなら…」
了「それにしても情技がリア充満喫してる件について」
長瀬「しっかし…痩せたよなあロッソ…今更また言うけど…」
ロッソ「花音たんは標準体重まで行った件」
青木「ロッソの脂肪をそのまま桜埼さんに移植したわけだ」
花音「宮越さ~ん!」

噂をすればなんとやら、その本人がやってきた。

花音「コスプレ写真まとめてきました!」
ロッソ「わあ~いっぱいある~~!!っていうかすっごい美人!!」
花音「あはは…私コスプレだと化けるから…」
了「おお~、これは目の保養…あっ、転ドワのエルフだ」
マカポー「どれでござるか!?転ドワは拙者も応援している作品でござる!!」
長瀬「衣装のクオリティもすげえ~…これ全部自分で?」
花音「いえ、大体は既製品ですね~」
二宮「ふたりとも経過順調みたいでよかったよかった」
青木「わあっ 二宮先生!?」

いつの間にかいるのだった。

二宮「花音ちゃんと二人であっちの席で食べてたよ
   おっす礼音、次の企画どうなった?」
長瀬「プリモの歌う『恋は当日限定』になったよ」
二宮「プリモちゃん、イテボ歌ってみたとかやるんだ?」
プリモ「はい!っていうか長瀬先生と二宮先生名前呼びため口なんですね!」
長瀬「撮影はマカポー」
マカポー「任されたでござる」
二宮「歳も近いしね。礼音、その曲これ?」

二宮はスマホでポコポコ動画を検索し、イミテーションボーカリストが歌う
『恋は当日限定』を流した。

長瀬「それそれ!それをプリモが歌ってオレ達が踊るの」
二宮「ラップパートとかあるけどプリモちゃん大丈夫?」
プリモ「大丈夫だ、問題な…いです!練習します!」
了「収録はどこでやってんだいつも?」
プリモ「駅前の録スタでやってます」
青木「じゃあそこでめんどくさい歌完全版の収録やろう」
プリモ「ええっ!一緒にですか!?」
青木「一緒にとは言ってないwww」
了「今度の祭りの出し物決まりだな。歌プリモ踊り二宮先生と長瀬の
  『恋は当日限定』と青木とロッソと愉快な仲間たちの
  『めんどくさい歌』とマカポーとピアノが描いた
  イテボオールキャラ本」
ピアノ「本のほうは間に合うかどうかわかりませんが…
    ページ数があれなので…」

しかもマカポーのせいでオールカラーになるのである。
そうなることはこの時点ではピアノには予想もついていなかったのだが。

マカポー「oh…60ページはあるゾ…ウホッ!ユカリンの大コマ!!」
ピアノ「せっかくマカポー先生に協力していただくのでユカリンの出番
    多めにしておきました!」
マカポー「すまなんだ…ピアノはyaoi好きなのに…」
二宮「やおいって何だっけ…」
花音「男の人同士の恋愛モノですよ!二宮先生は興味ないと思いますけど!」
二宮「ああ!数字で言ってはちまるいちね!」
花音「よくできました!」

少し離れた場所で。

完「なんだか向こうは楽しそうですね」
鈴「はい!ロッソさんと花音たんの体形が激変して楽しそうです!」
完「僕たちも早く結婚式挙げないとですね…ハワイにでも行きます?」
鈴「は、はわい!!私そんなお金ありません!!」
完「もう僕たち結婚してるんですからお金は共有財産ですよ?
  そのくらい僕が出します。了たちも結婚式はハワイだったんですよ」
鈴「そうだったんですか…」
完「あの頃は父も生きていて…ステーキ爆食いしてましたね…」
鈴「ええっ、うさぎさんのお父様がステーキ爆食い…!?」
完「一人で1キロは食べてましたよ」
鈴「ひええ…」
完「結構食べる人だったんですよね…懐かしい…」

父のことを語る完の瞳には優し気な光が宿っていた。


(昼食時 医療機関礼英 第1食堂)

矢野「はい、あ~ん」
礼子「あ~ん…ちょっと恥ずかしいですね」
矢野「美味しいですか?豚の生姜焼き」
礼子「美味しいです!ここの食事はどれもこれも美味しいですね~!」
矢野「好き嫌いが特にないみたいで良かったです」
礼子「カリウムの多い物は避けたいですけどね…」
矢野「あ、その辺は大丈夫です。透析食なので」

その隣の席では。

雪「はい、あ~ん」
柏崎「あ~ん…やっぱり恥ずかしいですよ」
雪「やってみたかったんです。いけませんか?」
柏崎「いやあ…第一食堂は人目もあるので…」

離れたところでは。

マウス「矢野先生も二宮先生もみんなリア充…」
ラット「終わった…私達の婚活終わった…」
マウス「職場移ろうか…もう私達もいいトシだし…」
ラット「そうね…その方がいいかも…」

後にマウスとラットは転職し、新たにまた化粧の濃い女性看護師が
二人補充されることになる。
ラットより背の高い看護師は「モルモット」と密かに呼ばれた。
背の低いほうは相変わらず「マウス」である。